D/A Converter の製作 Since June 2005.

D/A コンバーターは作ろうと思って部品を集め始めて以来、かれこれ10年以上経っていますが漸く手を出すことにしました。

手元にはいくつかのDACチップやディジフィルが貯まってしまいました。PCM-58P,PCM-63P,YM-3414,YM-3434,etc これらは静かに出番を待っていたのですが、今回も出番は無いようです。

と言うのも、とっくの昔に引退したCD-816にはTDA1541Aが載っています。
幾多の名機や高級機に採用された実績を持つこのデバイスには今だに多くの根強いファンがいます。
これを再利用してやるのが私の中では最優先になっていました。

自分でユニバーサル基板に組むことももちろん考えましたが、高周波のデジタルではグランドプレーンの処理が性能に大きく影響しそうです。
かつてまだPCのメモリーが高価(Mbyte/20K円)だった頃、ZIPパッケージのメモリーICを20個列べてSIMMの代替メモリーをユニバーサル基板で組んだこともありますが、流石に細かい蛇の目基板にラッピングワイヤーで沢山の配線をするようなバイタリティーは年齢を重ねるたびに衰退していきます。
そうこうしているうちに歳月が流れ、パーツ箱の中のIC達はますますその存在が忘れられていました。

ある日、ヤフオクにDACのキットが出品されていたのを見つけました。キットなら組み上げるのがラクチンですし、綺麗に仕上がります。
そのDACキットはTDA1541Aを2個使い、しかも1つのチップ内で差動を実現すると言う、LRの2ch出力が仕様のTDA1541Aでは簡単に実現出来ない技術でしたので、これはもう手に入れるしかない(^^;)と一気に物欲が私の頭を支配しました。
しかし、その時既にオークションは終了していたので手に入れらる状況ではなかったのですが、出品者の方に連絡したところ再出品(再頒布)するとの返事だったので後日無事入手(落札)することが出来ました。

その方は趣味でDAC基盤等を頒布されている ElectrArt さんで、他にも興味深いキットを時折頒布されています。
写真の大きい基板(DAC)と小さい基板(DAI)は『TDA1541A DUAL 差動 DAC (8fs) キットとして過去に頒布されていたものです。

昨年から基板は組んであるのですが、未だにまな板に載ったバラックです(^^;)

電源基板は後から頒布されたものを購入して、漸く動作させられる環境になったところ(^^;)


■ DAC Chip TDA1541A

デバイスはいまさら説明などいらないTDA1541Aです。

と言いながらも軽くおさらい。
バーブラウンPCM○○等のR-2Rラダー抵抗型ではなく、Dynamic Element Matching と言う方式のDACチップで、一つのパッケージにR/L2チャンネルを組み込んだ1個でステレオ出力が出来るICです。

普通にTDA1541Aで差動を考えると、1個の1541Aが正側のRL、もう1個の1541Aは負側のRLと言う風になってしまうところを ElectrArt さん設計のTDA1541A DUAL 差動 DACではデジフィル後にCPLD内に書き込んだロジック回路で信号を入れ換え、それぞれの1541Aで正負出力を可能にした左右独立差動DACになっています。CPLDに書き込んだ内容その物がElectrArtさんのオリジナル回路技術です。

TDA1541A 1個で差動を実現する技術はマランツの単体DACである Project D1 (\500,000 98年発売)で実現されていたそうで、しかもダブルクラウンのS2が採用されていたようですが、もう既にディスコンです。

しからば本機はシングルクラウンのTDA1541A-S1で行くことにします。
かつてはフィリップスのLHH1000やソニーのDAS-R1等の各社のフラッグシップモデルに使われたこのTDA1541A-S1CD-816からの移植です。

TAIWAN9833の製造ロット番号があるキット付属のTDA1541Aでさえ既に8年の歳月が経っていますが、取り出したS18805とさらに10年前ですので、製造から18年も経過したもはやヴィンテージとでも呼びたくなるようなDAC-ICです。
ウィスキーやワインで言えば充分に熟成した芳醇な味が楽しめるのかも知れません?が、ICを寝かしておいても良くなるはずもありません(^^;)

 


基盤を組んでから早9年..、 これまで放ったらかしだったこのセットを漸くケースに組み込みました。 (Feb 2014)


ケースは今は無き鈴蘭堂のPA-250というプリアンプ用。

内蔵シャーシの上側に電源基盤とDAI基盤にトランス、DAC基盤は裏側に取り付けた。

右が電源スイッチ、左はディジフィルのバイパススイッチ(Over Sampling と Non-Over Sampling の切換)


 Back to Home 


Last update 21-Feb-2014