Universal CSPP Power Amplifier since Aug 2003


はじめに

2003年2月に上條信一氏が自身のホームページに発表された SIT(V-FET)  2SJ18 CSPP OTL パワーアンプ を見てそのシンプルさに惹かれ無性に作りたくなってしまいました。

しかし、SIT(V-FET) は 2SJ18 を含めて既に絶版、市場には何処にも売っていません。(>_<)
夢で終わりそうだったそのとき、同HPのBBSにて 2SJ18 を譲って戴けるとの書き込み、誠に有り難いお話です。m(_ _)m
早速その方の御好意に甘えさせて戴き、貴重な 2SJ18 を手に入れることが出来ました。(^o^)

SIT(V-FET) を手始めにバイポーラ・トランジスター、MOS-FET等、他のデバイスでもCSPPを組んでみました。
(門外漢が挑んだ半導体アンプには門外漢なりのアプローチが...(@_@))

出力デバイスの違いが意外にもわかりましたが、あくまで私の個人的感想ですので割り引いて想像して下さい。
このHPから音は聞こえてきませんので皆様それぞれの想像力を働かして各ユニットのページをご覧下さい。(^^;)


スタイル

半導体アンプでいろいろな回路やデバイスが試せるようにアンプを真空管のように差し替えられるユニットスタイルにしてみました。

タカチ・SRD等、まともなケースを買うと福沢諭吉さんが飛んで行くので、ケースはメルクシ・パイン集成材で製作。(底板はMDF)

   

木製ケース内は電源部のみでリレー用11Pソケットにアンプユニットを差し込んで使う。 上の写真は初期にUSプラグを使っていたときのものでアンプユニット側に入出力がある。

   

ケース背面に入出力を移動したのでユニット交換が簡単になった。アンプユニットのケースにはリードのP−3を使い上下を集成材の切れ端でサンドイッチ。
前後左右シンメトリーになり見た目にも安定感が出た。

半導体アンプのルックスは大抵のものが金属ケースに入れられ、半導体素子が自己主張している姿は殆どありません。
自作機に見られる様なシャーシ上に配置された例だと、トランスや電解コンデンサよりも放熱器の大きく無骨な姿が目立ってしまい、お世辞にも格好良いとは言えません。
木製ケースに今や独創性はありませんが、TO-3パッケージのトランジスタを前面に配したアンプユニットは半導体デバイスに真空管的な存在感を与えてくれます。(とは言え、これも上條氏のオリジナルからインスパイアされて思いついたものです。改めて上條氏には敬意を表します。)


CSPP−OTL

半導体回路は差動、カレント・ミラー、カスコード等その組み合わせ次第で多彩な回路バリエーションがあります。
回路が複雑化する手法も意図も半導体ならではのアドバンテージと理解できますが、複雑になればなるほど製作意欲が萎えてしまいます。

上條スタイルCSPP−OTLは初段差動の後にゲインを持つ出力段の組み合わせのシンプルな2段増幅回路構成で、コンプリメンタリー素子を必要としない対称性の高い非常に合理的かつスマートな回路方式です。長年真空管アンプばかり弄ってきた人間にも素直に受け入れることが出来ました。

CSPPはフローティング電源を必要とするため電源部は左右独立が必須で少々大がかりになり、何台も作ろうとするとその都度電源トランスを沢山用意せねばならず大変ですが、電源部を共有してしまえばいろんなデバイスで楽しめますし、何台もアンプを作るよりも経済的かつ省スペースにもなります。


Last update 14-June-2008